中国のアニメイベントとコスプレ事情の変化(1)

015年に開催された中国のアニメ関連のイベントは約1000と言われている。
最大規模のイベントになると参加者数は180万人超え、入場券の売上げは1.2億人民元、会場レンタル料6.5億人民元(約100億円) と言われている。
飲食などの消えモノやその他の副収入も含めれば10億人民元(約180億円)を超えるかもしれない。

中国コス1-1中国国際動漫節(杭州)

中国コス1-2

イベントの為だけに建設された建物。見えている建物の全てが会場。
ホテルやレストラン等も併設されており、維持費やイベントのなどで年間約20億円掛かるという話もある。しかし、それをまかなえるだけの収入がイベントにはある。
(ということに、表面上はなっている)

中国コス1-3

そんな中で、中国では一部の人気コスプレイヤーがタレント化し、プロのコスプレイヤーとして活動している。

彼らはインターネット上で注目を集め、マイクロブログ微博で数万、数十万のフォロワーを集めるため、その影響力が一つの広告・メディアになり得る。

中国でのプロのコスプレイヤーの収入は以下。
・アニメやゲームの公式コスプレイヤー
・微博での企業タイアップ記事(または記事拡散)
・ファンイベント
・アニメイベント出演
・自身の写真集やポスター販売
・自身のコスプレ衣装などの販売
また、中国には有名なコスプレサークルが複数存在する。

コスプレのパフォーマンスも日本のアニメを題材としたものが主流ではあったが、ここ2~3年は中国オリジナルのゲームや、中華ファンタジーの小説を題材としたものが圧倒的に増えてきている。

中国のコスプレチームによるパフォーマンス

中国のコスプレチームによるパフォーマンス

中国政府による中国産アニメ優遇措置もその傾向を手伝っている可能性はある。
2008年頃は中国ものというと、日本のゲームである三国無双などのパフォーマンスであったが、2010年ごろから中国産のオンラインゲームが出て来るようになった。
泰時明月や古剣奇譚などの大ヒットゲームも多く出てきた影響もある。中国のコスプレサークル(社団)は大学のサークルと同じような形で組織される。 イベントで開催されるコンテストで入賞していくことで、ステイタスが得られ、名が売れればサークルごと起業することもある。
日本で販売されている中国製のコスプレ衣装などは、こういったサークルから起業した団体が販売しているケースもある。
中国製のコスプレ衣装は、サークルから起業した団体がパターンを工場に持ち込むケースなどもあれば、工場自体がコスプレ衣装製作のパターンを引くケースなど多岐にわたる。
もともと、中国のコスプレ文化として、「自作」という概念が薄い。
布市場に行けば、オーダーメイドで安く衣装を作れた。それが工場製になればさらに安くなる。人気の作品の衣装に、人気のコスプレサークルが関わっていれば確実に売れる。
その最たる商品がジャンプで人気連載中の『BLEACH』に出てくる「斬魄刀」だろう。
いまだに中国のアニメイベントに行けば必ず売っている。
コスプレ海賊品を扱っているブースの出展業者が、あの商品だけで一年間(2006~7年ごろ)食べていけたと言うのだから、相当売れたはずである。
しかも潤ったのは一つの業者だけではない。
このあたりから、日本のアニメが海外ですごいらしい、という話がそこかしこで言われるようになった。
最近は刀剣乱舞の日本刀に変わっているのも個人的には面白いと思ってみている。

中国の古代ファンタジーを題材にしたパフォーマンス

中国の古代ファンタジーを題材にしたパフォーマンス

冒頭でも述べたプロのコスプレイヤーに関しても、衣装を自作しているコスプレイヤーはそんなに多くはない。
ここでもチームを組んで、衣装製作担当、メイク担当、カメラ(兼CG加工)担当などが分業して一人の有名コスプレイヤーを支えているケースが見受けられる。
そんなプロの集団に支えられてイベント出演1回のギャランティが100万クラスのコスプレイヤーが現われ、そんなコスプレイヤーを見て「私もプロになりたい」と若い子コスプレイヤーが憧れる。他者との差別化を計る為に衣装の自作やメイクに工夫を凝らし始め、写真の背景はCG並みの加工が施されるようなる。
微博でブレイクした新しいコスプレイヤーがプロへの階段を登り、また新しい憧れを生む。

これが2~3年前までの中国のコスプレ業界における「チャイナ・ドリーム」だったように思う。

それが、ここ2年ほどで変化が起きはじめている。
それに起因しているのはniconico動画である。

(2)へ続く

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