海外のコスプレビジネスはどのくらい儲かるのか(2)

中国やヨーロッパでのコスプレビジネスにおいて、動画の話を(1)でしました。
最近では、まるで映画のワンシーンのようなコスプレ動画が人気を集めました。
Assassin Creedのコスプレ動画
(1)でご紹介したようなイベント動画は、既に制作会社が増え、人気の制作会社のワークショップも行われている話に触れました。
海外だと『ワークショップ』のシステムによって、動画を学ぶ学生だけでなく、さらなる技術向上の一役を担っています。

このまるで映画のような動画制作はヨーロッパだけではありません。
アメリカではドラゴンボールの実写ファンムービーで注目されたクリエイター集団がいます。
ドラゴンボールの実写動画
厳密にはコスプレ動画と言い切れるかは難しいところですが、この動画に触発されて、様々なコスプレ動画が登場して来ています。
この流れは、クラウドファウンディングで自作制作の資金調達と言う形でビジネス化しています。

さて、南米ではどうかと言うと、コスプレビジネスとしてはブラジルが1つ抜きでている感じです。
ブラジルには1万人規模のイベントも各地で開催され、コスプレイヤーの招聘も盛ん。
6月から7月に掛けてブラジル各地でイベントが集中するので、例えば5万円のギャランティが発生するとして、4ヶ所のイベントからオファーを受ければ、それだけで20万円にもなります。
ブラジルではコスプレイヤーからファッションデザイナーやテレビのコメンテーターへと転身している人も出てきていて、中国と同じように『コスプレ』をきっかけに次のステップへの道が敷かれ始めています。

コスプレやモデル、コンパニオンの共通点は多く、コスプレをやりながらコンパニオン、モデルをやりつつコスプレをしている日本人もいますね。
世界を見渡してみると、コスプレビジネスと言ってもコスプレに留まらず、コスプレから派生する部分に目を向け「コスプレをビジネス」にするのではなく、「コスプレを出発点として」ビジネスにしています。

日本のコスプレの例を見てみると、「タレント業(コンパニオン業含む)」「撮影会」「写真集販売」「衣装制作、販売」にとどまっています。
コスプレコンパニオンや、撮影会、写真集などの収益はあくまで「コスプレイヤー個人」の収入です。
ビジネスとして考えた時、永続性があるとは言えません。
嫌な言い方をすればそのコスプレイヤー本人の賞味期限が切れた時には、当然収入は減ります。
もちろん、ビジネスではなく趣味であれば、収入などは関係ないことです。
しかし、コンパニオン派遣をしている企業となると、「賞味期限が近い」と判断されれば、新しい魅力あるコスプレイヤーを売り出していくことになります。

コスプレビジネスとして確立したとも言える中国ですが、中国では明確な役割分担があります。
「コスプレイヤーとして表に立つ人」
「メイク担当」
「衣装担当」
「小道具担当」
「大道具担当」
「渉外担当」
「予算管理」
「パフォーマンスがある場合の舞台監督」
「カメラマン」
ほぼ、劇団に近い形です。
そして、中国の場合コスプレイベントには賞金が出るケースも多いため、常に上位に入ると知名度と共にお金も入ります。
この劇団の形態のまま会社として起業するのです。
(1)で述べたように1回のイベント出演料が100万円と言うのも、「芸能事務所に所属しているコスプレタレント」への支払いだと思えば、納得の金額です。
この起業形態の特長は、「コスプレイヤー」だけを売るわけではない部分です。
「メイク担当」のメイク技術をテレビや映画やイベントに売り込みをし、「衣装担当」は縫製工場と提携して衣装量産販売、小道具や大道具もそれぞれネットで販売しています。
コスプレの衣装はおよそ1000着販売しなければ元が取れない世界です。
しかし中国のオンラインゲームのコスプレでは「人気コスプレイヤー○○監修」として、衣装版権に付加価値を付けたりしています。
日本のコスプレビジネスはおよそ400億円と言われていますが、「コスプレイヤー個人」の収入として400億と言うのは無理がありますので、もちろん版権なども絡んでのものだと思います。

しかし、海外では400億円よりもはるか上を行くビジネスになりつつあることも事実です。
日本はこの波に乗れるのか、別の波を作るのか、または波に飲まれて終わるのか。
まだまだ、コスプレビジネスの航海は果てしないようです。

〈了〉

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