『日本製』の中国のオンラインゲームの今後について思うこと

中国のオンラインゲーム『陰陽師』が中国本土だけでなく、香港や台湾でも大人気です。
ユーザー数やダウンロード、課金額に関するニュースが散見されます。
その陰陽師というコンテンツは、中国・香港・台湾の人々はどのように見ているのか?
香港でコスプレイヤーとして有名な幽さんと小蔵さんは以下のように言い切りました。

「あのゲームは、中国がお金を出した日本のゲーム
「日本の脚本、クリエイター、声優を使っているから日本のゲームで、日本のゲームだと思うから私達はやってる」

つまり、彼らは中国のゲームだと思っていません。
しかし、展開しているゲーム会社は課金されたお金は当然日本に還元されません。
そこまでは考えていないようです。

また、弊社では中国のオンラインゲームに関連した仕事も扱うことがあります。
ゲーム用のイラストの発注であったり、音声収録や音響、PVの制作などです。
もちろん中国にも優秀なクリエイターも多くいます。
PVも当然中国で制作した方が安いです。それでも日本に頼みたい。
色々理由はありますが、イラストに関して言えば「行間の演出」は日本の方が優れていると言われます。
少し前に艦コレ的なオンラインゲームが中国でも人気がありました。
その際のイラストには中国の人気イラストレーターと日本のイラストレーターの両方が起用されました。
しかし、このゲームを制作する段階で、その中国のイラストレーターの提出した絵と日本のイラストレーターの絵で、大きな差が生まれました。
それは、大きく二つの理由があります。
一つは「大破」「中破」「小破」それぞれのイラストのポーズのバージョンの変化です。

まず、中国のクリエイターは「大」「中」「小」同じ背景、同じポーズ・表情。衣裳がただセクシーに破けていくだけ。
日本側が提出したものは「大」「中」「小」で背景・ポーズ・表情を全て変えたものを提出しました。
絵のクオリティとしては同じ程度であっても、やはり依頼する側としては日本側のバージョンを変えたものに統一したいという気持ちが働きます。

二つ目は締め切りに対する考え方です。
これは商習慣の違いにもつながるものですが、締め切りのとらえ方が日本と異なります。
日本だと絶対動かせない「締切」という感じで、締め切りを過ぎる場合は事前に打ち合わせしてずらすと言う事があります。
しかし中国の場合の締切は「とりあえず」ということも多く、プレプロットの提出の締切だったり、本当に出さないとヤバい締切がとてもわかりにくい。という部分があります。結果的にバージョンの違いなどもあり、中国側のイラストの提出がずるずると延びていくことになりました。

「日本人のクリエイターは仕事にバリエーションをつけることがうまい。そして締切を守ってくれるから、お金を出してでも頼みたい」と、中国のゲーム会社の人は言います。
それは経験に基づいた一つの技術であるとも言いました。
しかし、中国にも素晴らしい技術を持ったクリエイターは多くいます。
現状ではまだ「日本へ頼むメリット」がありますが、中国側のクリエイター達が日本人以上の「クリエイターとしての仕事」が出来る様になった時、それでも日本へ受注を掛けてくれるかは未知数だと感じています。

3年後も、オンラインゲームやアニメ制作において、中国が日本の技術を必要とするかどうか。
中国と日本のビジネスはどのように変化していくのか、過渡期を迎えていると感じています。

文責:Catherine

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